2018年初において、16年30万km乗った100系ハイエースバンの次の車として条件を挙げてみると、「他になかった」というのが適切な表現だろう。多くの人は200系ハイエースでいいのではと言うだろうが、シフト位置がフロアではないことがどうしても引っかかってしまった。そもそもS-GLにマニュアルはないので、以前のハイエースのようにDXのエンジンカバーを変えて助手席シートを独立させるのもめんどくさいし、もうATでいいじゃんと思ってもS-GLはサイドミラーがドアミラーなのも嫌だし、なんだか納得いかない。(ちなみに2021年8月からハイエースにはもうMT設定自体がなくなった)
そこで浮かび上がってきたのがダイナ/トヨエース(1.0t系)なのである。2010年~2017年末の200系ハイエースと同じ1KD-FTVエンジンで同じトランスミッションを積んでおり、基本的に動力性能は同じである。そしてシフトレバーがフロアにあるのだ。ディーゼル・4WD・マニュアルという以前のハイエースと同じ組み合わせで、ダブルキャブのリアシングルタイヤにすれば、気になる点は何もない。4ナンバーサイズで寝ようと思ったら縦に寝られるベッドが必要だからダブルキャブでもトラックでは難しいのだが、近年は車でいつでも寝られる必要性はないと考えるようになったので(どこか遠くに行った時はホテル等宿泊施設に泊まったほうが快適だから)、もはやハイエースでないと困る理由は無くなったのである。
逆に良い点はエアコンがよく効く、ガソリンや汗の匂いが車内に充満しないなど、予想できることは色々あった。ちなみに以前のハイエースと同じ4ナンバーサイズ丁度のものと、26cm荷台が短く、ホイールベースも全長もその分短いものがあった。結局ファイナルギアの設定が200系ハイエース4WDが3.909、長い方が4.300、短い方が4.100だったため、少しでもギアが高い方がいいかなと思い短い方に決定した。一応グレードは1番高いGパッケージにしたのであるが、それでもフロントは3人がけで助手席シートは独立していない。但し、シャーシ等の設計は元々日野自動車なので、ハイエースとは違い助手席はエンジンカバーと一体ではないので問題なかった。
ちなみに、2016年4月にハイエースから乗り換えたのは、まずはハイゼットトラックだった。当時、バイクは全て手放していたため、すぐにバイクを載せる必要はなく、ハイエースっぽく運転できる手軽な軽にとりあえず乗り換えていたのである。しかし、660ccのノンターボガソリンエンジンの100系ハイエースバンと比較しても断然疲れる乗り心地に辟易し、本当のハイエースの後継を探すことになるまでに2年とかからなかったのである。
余談であるが、2017年末にハイエースのエンジンは1GD-FTVになったが、ダイナは2021年7月にやっと搭載が始まった。2018年4月と比較してエンジン以外ほぼ変更されていないのに、同様のバリエーションで比較すると約50~80万の値上げになっている。いったいどういうことなんだろう?また、72種あったバリエーションが32種になっており(そのうちまた増えるのかもしれないが)、リアシングルタイヤも短いシャーシの設定も現状はなくなっている。2020年にトヨエースはダイナに統合される形で消えたのだが、今度は日野が1.0t車の扱いを始めることにしたみたいで、デュトロ/ダイナが兄弟車ということである。