■発端はバイクを運びたかったから。
僕は学生時代からオフロードバイクに乗っていました。(そこまでの経緯等はまたの機会に。これまた結構長いので。)林道ツーリングの仲間には、山あり谷あり泥あり川あり林ありって感じの数十kmのコースを4時間とか6時間で何周できるかっていうエンデューロレース(Enduro=耐久ね)に良く出ている人もいて、見に行くとすごく楽しそうでした。しかし、自走で行くのも大変なので、レース仕様のマシンを運べる車がすごく欲しくなりました。レース仕様とはいってもモトクロスと違い、法規上は未舗装の公道である林道もコースになっていたりして、ナンバーが必要なレースも多いんですが、各種工具や部品、装備や着替え等も全部まとめて載せていけますので、やはり車があった方がいいです。
ということで、理想のトランスポーター探しが始まりました。
■理想のサイズ
バイクを運ぶトランスポーターとして一般的に使われているのは、商用1BOXのハイエース/レジアスエースか、日産のキャラバン/ホーミーです。(各々の名称の違いは、販売チャネルが違うだけで、基本的に同じものです。)中には、メルセデスの商用バンとか軽トラ・軽バン、ピックアップトラック等を使っている人もいますが、極少数です。
何故ハイエース・キャラバンが多いのかというと、日本の税制が関係していました。ハイエース・キャラバンには、4ナンバー枠ギリギリのサイズの設定があり、安い自動車税で最大限の空間を確保しているわけです。このサイズは4700×1700×2000(長さ×幅×高さ)未満で、乗用車でいうと5ナンバーのサイズです。しかも、最近のファミリー向け1.5BOXと違い、エンジン部が前に出ていないキャブオーバー型のレイアウトで、本当に広い空間が拡がっているのです。もっと大きいサイズの設定もありますが、税金の問題と日常の使い勝手を考えると、多くの人がこのサイズを選択するのは至極当然の事でしょう。
大きく見えても長さと幅は3代目までのレガシーと同じ。マークIIより小さいというわけ
■世界のトヨタの12年熟成
車の購入を考えたのは2000年の春でした。単純に日産というメーカーが好きではないので、ジャパニーズスタンダードトランスポーターであるハイエースにすることに迷いはありませんでした。なんたって「世界のTOYOTA」が作っているわけですし、12年もの長期に渡り熟成が重ねられてきてましたからね。エンジンは2.4L、2.8L、3.0Lと変更されて、その信頼性も性能も折り紙付です。基本性能の高さ、信頼性、巷の評価、そして何よりその機能美とも言える美しいデザインに異論は何もありませんでした。
もうすぐ発売中止なのでは?という焦りも少しありましたけど。(この話はあとで)
■街に溶け込むその姿 〜DX・白にこだわる理由〜
街中で知っている人に「見つかる」のはイヤです。「この間○○○を走ってたでしょ」とか言われたくありません。言ってこないで知られているのはもっとイヤです。また、知らない人に「あ、この車この前も見た」とか思われるのもイヤ。なので、極力目立たなくしたいのです。
なので、グレードはDX(業務用によく使われている)なのです。最上級のSuperGLなんて、走行性能は同じなのに、見た目は乗用車です。とても業務用には思えません。さらにバイク乗りにはステッカーをベタベタ貼ってる人が多いですが、そんなに自己顕示したいんですかねえ?
パワーウインドゥや集中ドアロック、助手席シートのリクライニング等の装備が付いているGLパッケージというグレードも魅力的ですが、ミラーがメッキの大型カリフォルニアミラーなので、やっぱり少し目立ちます。カモフラージュには「DX」、そしてカラーは絶対「白」なのです。